DJIなど多くのドローンはGPSセンサーやジャイロセンサーなどが搭載されているため、誰でも安定した飛行が可能です。
しかし、ドローン教習所の実技試験ではGPSなどの機能を使わずに機体を操作する必要があります。
なぜGPSなどの機能を使わないのかというと、実際にドローンを飛ばしているときにこの機能が使えない場面に出くわす可能性がゼロではないからです。
この記事はこんな人に向けてかいています。
ドローンの操作を上達したい
ドローン教習所での実技試験を知りたい
効率的な練習方法を知りたい
風の強い日などに何かの不具合でGPSなどの機能が効かないときにでも、
安全にホームポジションへもどし、着陸できることがドローンパイロットとして重要なことです。
この記事で参考にしたテキストは「DJI AGRAS 教習所 学科テキスト 第5版」です。
実技で試験される項目
実技で試験される項目(DJI AGRAS 教習所 学科テキストから)
- 離陸と着陸
- 上昇
- 一定位置、高度を維持した5秒以上のホバリング
- ホバリング状態から機首の方向を90度回転
- 前後移動
- 左右旋回
- 下降
- 対面飛行
- 8の字飛行
- 横移動での散布飛行ができること
- 前後移動での散布飛行ができること
- オペレータの前方20m位置にある離発着地点(直径3m)に着地できること
以上12個の試験項目をクリアする必要があります。
実技試験の難しさ
GPSを使わない飛行ではドローンはその場にとどまらず風が吹くとすぐに移動してしまいます。
機体をホバリングさせるには機体が流される方向と反対方向にスティック操作を入れてその場にとどまるように常に微調整が必要です。(当て舵といいます)
この操作が意外と難しく、安定させるだけでもかなり難しいので練習が必要です。
さらにこの状態での対面飛行はさらに難易度が上がります。
8の字飛行では機体を旋回させ移動させながら、風に流されないように常に微調整をしなければならないので難易度が跳ね上がります。
対面飛行と8の字飛行の練習方法
初めに準備として、地面にペットボトルなど目印を真ん中と左右前後の計5か所に置きます。
まずは、5つの目印の上を10秒ずつホバリングします。
次に、90度向きを変えて同じように10秒ずつホバリングします。
これを正面、右向き、対面、左向きと4つの向きで行います。
これだけでもできるようになるとかなり上達します。
さらに、ペットボトルを斜めの位置に配置して合計9か所にしたり、
機体の向きを90度ずつではなく45度ずつにしたりすることで難易度を上げることができます。
ここまでできると対面飛行や8の字飛行が安定してきます。
離発着地点(直径3m)に着地のコツ
前後左右にずれたりと、
直径3mの小さな離発着地点に着陸することがうまくいかないという声が多々あります。
そんな人は離発着地点の上で少しホバリングしてから着陸させるとうまくいくことが多いです。
着陸はドローンを上空から真っすぐ降ろしてそのまま地面に着陸するイメージがあると思います。
しかし、この方法だとドローンが勢いよく地面にぶつかり故障の原因になる可能性があります。
また、下降速度を調節しながら離発着地点の前後左右を調節することは思ったよりも難しいものです。
そこで、離発着地点の上1mくらいの高度で一度下降を止めて、前後左右を調節して位置が決まったら、易しく下降し、着陸する。
この作業を挟むことで安全に確実に着陸させることができます。
この方法は実技試験中だけでなくすべての着陸時におこなうことをお勧めします。
練習が大切
実技試験は多くの練習が必要ですが教習中の練習だけでは習得できないことがほとんどです。
そのため、各自で練習することが重要です。
GPSを切った機体もしくはもともとついていない機体で練習しましょう。